福岡県の保育園で、送迎バスの中に園児が残っているのを気付かず、熱中症になって死亡するという事故が起きました。旭幼稚園では今日の朝の連絡で、次のように伝えました。
①必ず全ての座席を確認すること。子どもが寝ていないか、忘れ物はないか、必ず確認すること。
②欠席の場合、必ず朝の会議で報告すること
③必ず人数を確認すること

考えてみれば、幼稚園保育園なら「常識」となっている事ばかりなのですが、事故が起きる時って、ほんの些細な思い込みや連絡ミスがあるようです。そんな事がないよう、何重ものチェックをするよう
伝えました。

ジャングルジムからの転落事故
子どもって、エネルギーの塊です。じっとしている事は稀。よほど集中しているか、熱があるか。そのどちらか、です。これもニュースで聞いた話ですが、2,5メートルの高さのジャングルジムから転落して死亡した方が出てしまいました。古いジャングルジムだったそうですが、ひと昔前の遊具って安全基準が確立されておらず、遊具メーカーの自主基準だったようです。耐荷重に関しても、子どもが乗るであろう数の2倍の人が乗っても大丈夫、というアバウトな計算だったようです。(今では通商産業省の基準ができたと聞いています)高さも競うように各メーカー、高いものをカタログに載せていました。危ないです。

 これも、子どもと言うもの。大人が想定した使い方と異なる使い方をするのはよくある事。これを禁止したとしても、好奇心からやってしまう事はあると思います。だから、ありとあらゆる使い方を想定して、それでも安全な遊具を作れ、という事になりますが、事実上は「できない」のです。
 そこで、わが園にあるスベリ台。これは私が図面を引いたのですが「子どもが想定しきれない滑り方ができる」事を目的にしました。何回か滑っていると、結果がわかるようになる。そうすると、次の新しい結果を求め、逆さに滑ったり、体を半分出して滑ったりするようになる。子どもなら当然そうなります。それだったら、子どもが想定している以上の結果が出ればいい訳です。

 そこで幅を広くとりました。子どもなら3人並んで滑れます。1人で滑っていても、体が斜めになったり、回ったり、思いもかけない動きが出ると、「次はどんな動きになるだろう」って事に興味が集中し、危ない滑り方をしないだろう。そう思って設計しました。滑る速度にも変化が出るよう、波のような「うねり」を付けました。おかげで設置以来かなり長い月日がたっていますが、転落事故等がないのも、このおかげかと思っています。

 安全は最優先事項なのですが、想定外の事も想定しないといけないのがこの仕事です。難しいですが、優秀なスタッフと一緒に考えていくしかない、と思っています。