卒園式が終わり、年長さくら組の皆さんが巣立っていきました。「コロナ」に始まり「コロナ」に終わった3年ですが、本当に幼稚園教育の全過程を終了する事ができたのだろうか?という思いがありました。
コロナ前でしたら、時間をかけて、ゆっくり、一人一人の発達(理解力)に応じた説明をして、わかるまで一緒に考える。そんな保育もできました。集団の中で、お互いに自分の気持ちを伝え、食い違う所は修正したり、すり合わせをしたりして、一緒に作業を進めていく。そんな事もできました。
ですがコロナのおかげで、「密は悪」みたいな感じになっています。正直、この状態では保育にならないのです。机にむかい、本を読んで理解して、学習を進めるような形の教育は幼児期にはあわない。自ら体を動かし、環境とかかわりあってこそ保育になる。いわゆる「アクティブラーニング」が保育の中心。(私は「活動学習」と呼んでいます)これがしっかり出来ていないような気がしていました。換気はともかく、マスクをしましょう。距離を取りましょう。これで「自ら環境とかかわる保育」「人と人が関わり合う事で出来る保育」ができるのか?という疑問です。
その意味では私たちも「この状態の中では仕方ない」と思いつつも「この状態の中でも、できる限りの事をやっていこう」という考えで保育を進めてきました。その甲斐あってか、皆さん素晴らしい態度で卒園式を終え、立派な式ができたと思っています。
今日、こんな事がありました。年長さん数人が園長室に乱入してきて「園長先生、これ開けてみて!」とお菓子の箱やヨーグルトのケースを渡してくれました。その時の嬉しそうな顔。何かやらかしたな、という事は直ぐにわかりましたが、何とびっくり箱を作っていたのです。
お化けが飛び出したり、スポンジが飛び出したり。こっちも嬉しくなってちょっとオーバーなリアクションをしたら、満面の笑顔で大笑いしていました。そして「次、作ろう!」と声をかけあって次のびっくり箱作りのため、保育室に戻っていきました。
ちょっと保育室を覗いてみたところ、ヨーグルトのケースの底に穴を開けたいらしいのですが、うまく開けられない。どうやら穴を開けて、その穴から棒を押し込む。中に入っているスポンジが溢れる。そう言う「しかけ」を作りたかったようなのですが、うまく穴があけられない。どうしたら穴が開くのか。お互いに相談しながら、ハサミを使えばいいじゃないか、でもハサミが刺さらない、等々意見を出し合いながら工夫して「びっくり箱」作りに熱中していました。4時過ぎには紙筒をつなげた「つるはし」のようなものまで作って、穴掘りのために園長室まで来てくれました。園長室の床に穴があいたら仕事にならないのですが、楽しそうに床を掘るしぐさをして、帰っていきました。
本当に子どもの想像力の深さに驚くと同時に、ここまで成長したんだな、という事を確認することができました。
こんな姿を見ていると、自分で考え、工夫してみる。失敗したら「なぜ失敗したか」を考える。お互いに自分の考えを伝えあい、目的達成のために協力する。こう言った幼児期の活動のエッセンス部分がしっかり伝わっていたような気がしました。今日の活動を見て、皆さんはしっかり「幼稚園教育の全過程」を間違いなく終了しましたよ、って思いました。本当に子どもの力って無限大なんですね。小学校へ行っても、その力を存分に発揮して欲しいなあ、いや、君たちなら絶対にできるよ。そう心の中で声をかけました。
小さな背中が大きく見えた瞬間でした。
コロナ前でしたら、時間をかけて、ゆっくり、一人一人の発達(理解力)に応じた説明をして、わかるまで一緒に考える。そんな保育もできました。集団の中で、お互いに自分の気持ちを伝え、食い違う所は修正したり、すり合わせをしたりして、一緒に作業を進めていく。そんな事もできました。
ですがコロナのおかげで、「密は悪」みたいな感じになっています。正直、この状態では保育にならないのです。机にむかい、本を読んで理解して、学習を進めるような形の教育は幼児期にはあわない。自ら体を動かし、環境とかかわりあってこそ保育になる。いわゆる「アクティブラーニング」が保育の中心。(私は「活動学習」と呼んでいます)これがしっかり出来ていないような気がしていました。換気はともかく、マスクをしましょう。距離を取りましょう。これで「自ら環境とかかわる保育」「人と人が関わり合う事で出来る保育」ができるのか?という疑問です。
その意味では私たちも「この状態の中では仕方ない」と思いつつも「この状態の中でも、できる限りの事をやっていこう」という考えで保育を進めてきました。その甲斐あってか、皆さん素晴らしい態度で卒園式を終え、立派な式ができたと思っています。
今日、こんな事がありました。年長さん数人が園長室に乱入してきて「園長先生、これ開けてみて!」とお菓子の箱やヨーグルトのケースを渡してくれました。その時の嬉しそうな顔。何かやらかしたな、という事は直ぐにわかりましたが、何とびっくり箱を作っていたのです。
お化けが飛び出したり、スポンジが飛び出したり。こっちも嬉しくなってちょっとオーバーなリアクションをしたら、満面の笑顔で大笑いしていました。そして「次、作ろう!」と声をかけあって次のびっくり箱作りのため、保育室に戻っていきました。
ちょっと保育室を覗いてみたところ、ヨーグルトのケースの底に穴を開けたいらしいのですが、うまく開けられない。どうやら穴を開けて、その穴から棒を押し込む。中に入っているスポンジが溢れる。そう言う「しかけ」を作りたかったようなのですが、うまく穴があけられない。どうしたら穴が開くのか。お互いに相談しながら、ハサミを使えばいいじゃないか、でもハサミが刺さらない、等々意見を出し合いながら工夫して「びっくり箱」作りに熱中していました。4時過ぎには紙筒をつなげた「つるはし」のようなものまで作って、穴掘りのために園長室まで来てくれました。園長室の床に穴があいたら仕事にならないのですが、楽しそうに床を掘るしぐさをして、帰っていきました。
本当に子どもの想像力の深さに驚くと同時に、ここまで成長したんだな、という事を確認することができました。
こんな姿を見ていると、自分で考え、工夫してみる。失敗したら「なぜ失敗したか」を考える。お互いに自分の考えを伝えあい、目的達成のために協力する。こう言った幼児期の活動のエッセンス部分がしっかり伝わっていたような気がしました。今日の活動を見て、皆さんはしっかり「幼稚園教育の全過程」を間違いなく終了しましたよ、って思いました。本当に子どもの力って無限大なんですね。小学校へ行っても、その力を存分に発揮して欲しいなあ、いや、君たちなら絶対にできるよ。そう心の中で声をかけました。
小さな背中が大きく見えた瞬間でした。
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