本日、災害時の引き渡し訓練を行いました。これは避難訓練の一種で、災害時、園バス等が運行不能となり、園にいる園児さんを保護者の方に引き渡すための訓練です。  

 先ず「地震がおきた」という想定で始まりました。今までの避難訓練は地震後に火災が発生し、園庭に避難する、というものが多かったのですが、今回は幼稚園は無事だけど、園児さんが園内に留まらざるを得ない状況になった場合、保護者の方にどう動いていただくか、という訓練です。
 今日は小学校・中学校も引き渡し訓練を行っており、幼稚園と同時に行う事で、実際の災害時、どう動く事が一番スムーズか、というシュミレーションが出来たものと思っています。小中学校は「徒歩で迎えにきてください」という想定だったそうです。幼稚園では、そこまでのお願いはせず、各ご家庭で非常時、どのような形でお迎えをするか、話し合う機会をもっていただく事も目的のひとつとしました。

 幼稚園では引き渡し訓練後、職員で反省会を行い、今後どうするべきかを話し合いました。その結果、園としての課題です。

先ず電源確保。園では非常用発電機2台持っています。これを稼働させれば、そんな大型の電気器具は使えないかも知れませんが、一応電機は確保できます。園長のパソコンには非常用電源装置も付いていますが、Wi-Fiはどうするか。壁の高い所に付いていますので、ここの電源が落ちると外部との連絡ができません。これをどうするか。
 今日の訓練は昼間、しかも道路が寸断されていない、という想定でしたので、保護者の方も大多数の方が車でお迎えに来てくださいました。ドライブスルー方式で受け渡しを行いましたが、先生がチャイルドシートを掛けるのに(不慣れなためか)時間がかかってしまう事。これをどうするか。
 最悪、道路が寸断された場合はどうするか。徒歩でお迎えに来ていただく場合の問題点。
 復旧までに時間がかかり、園内で夜を明かす事になった場合の問題点。
 いち早く避難体制を取れるようにするための準備。

 こんな点が課題として浮かび上がってきました。園としては、今年度中に非常用食料(保存食)の確保、非常時の用品をまとめて保存する場所を確保し、「倉庫の扉を開ければ、必要なものは全て備わっている」状態にしておくこと、等々が重要な課題となるだろう、という結論になりました。

 災害は「あってはならない」事ですが「決して起きない」と言う保証はありません。可能性として、富士山が噴火する。隕石が落ちてきた。他国がミサイル攻撃をしかけてきた。可能性はゼロではありません。防空壕は無理としても、できる範囲で、園児さんとスタッフの安全確保できる幼稚園でありたい。そのため、できる事はやっておきたいと考えています。