本日2月2日、地元の中学校である毛野中学校にて「地域の人に学ぶ会」が開催されました。旭幼稚園にも「保育者を目指す生徒に対して、仕事の内容などを講演して欲しい」という要請があり、地元のために、とお引受した次第です。行ってみると消防士さん、カーデイーラーの方、海上自衛隊の方など、様々な皆さんが集まっていました。

私どもも地元の中学校ですから、当然毛野中学校の卒業生の先生を講師にお願いし、(当初はパワーポイントなどを使う予定でしたので)パソコンに詳しい指導主事に行ってもらう予定でした。ところが指導主事が体調不良で、急遽私が行く事になりました。アナログ人間ですので、当然パワーポイントはなし。紙のレジメという、なんとも前近代的な手法での説明となりましたが、前半・後半、共に10人前後、合計20余名の皆さんが集まって下さいました。  

 前座は私が「幼稚園の教育って、こんな考えをしていて、こんな方法を使って教育しています」という概論を。その後、担任から「実際の保育はこんな事をしています」という説明をし、最後は質問コーナーという形で進めました。

 皆さん興味津々。わかっていそうでわからないのが保育です。だって教科書を使う訳ではないし(だいたい文字が読めませんからね)テストする訳でもない。通信簿が出る訳でもない。子どもに「今日、幼稚園、どうだった?」と聞けば「楽しかった!」で終わり。結局何をしているのか、よくわからない。これが「外の方から見た保育」だろうと思います。

 ですが、保育と言うものは、子ども達が「やってみたいな」「面白そうだな」と思うような教材や環境を用意し、その環境とかかわる中で、様々な事を学ぶ。小学校の生活科を毎日ずっとやっているようなもの。強制されるのでなく、自分から「やってみたい」と思える活動を中心にしているから、「仕方ないから勉強するか」ではなく「やってみたいから、没頭する」活動になる。好きな活動、興味のある活動だから、やりたくて仕方ない。やってみると面白い。だから「何々して遊んだ」という表現をします。
 一般的に言えば「遊び」とは仕事の息抜きの「レジャー」の意味で使います。だから園児さんが「遊ぼうよ」「遊んだね」と言うのは「勉強すようよ」「いっぱい学習したね」の意味なのですが、これがなかなか世間一般に理解していただけない部分もあります。その難しさを、できるだけ簡単に、中学生にも理解できるよう説明したつもりですが、どこまで理解していただけたか。そこはちょっと不明です。
 質問コーナーでは、いろいろな質問がありましたが、中学生の皆さんも、保育という仕事がよく見えていないのか、少し抽象的な質問が多かったような気がしました。抽象的な質問だけに、こちらもどう答えていいかわからず、苦労する部分もありました。(給料はいくらですか、等々の現実的な質問が来たらどうしよう、と思っていましたが、それはありませんでした。ホッとしました)

 夏休み期間中、2年前から始めた「保育体験フェア」も行うので、中学生の皆さんも参加して下さい、と最後にCMをして終了となりましたが、最初緊張していた生徒さんが笑顔で質問している様子を見て、来てよかったな、と思った次第です。
このような場を提供していただいた毛野中学校の校長先生をはじめ、先生方に御礼申し上げます。
ありがとうございました。