2月16日、足利市幼稚園連合会主催の5年勤続教員研修会が終了しました。わが旭幼稚園からは、4名の先生が表彰されました。
この表彰式、県の連合会では10年勤続からになります。その中間として、5年勤続者を市で表彰する事で、次につなげたい、という意図で始めたものです。受賞者を代表し、本園の源田華奈先生が受賞者を代表して謝辞を述べました。

表彰式後、記念講演として幼稚園における不適切保育防止の視点から、幼児の人権と題する講演がありました。「不適切にもほどがある」というドラマが話題となっているようですが、やはり時代が変わればコンプライアンスも変わるものです。今の時代に合わせた保育のあり方を学ぶ時ではないか、との意図で講演をお願いしました。感想ですが、やはり難しい時代になってきたなあ、と思います。
だって一人でも「私、それは嫌いです」と言う人がいるなら、それは避けるべき、という時代になっています。(ちょっと極端な例かも知れませんが…。)そんな時代、「頑張れ」も禁句(だってこれ以上頑張れない人に「頑張れ」は過度のプレッシャーをかける事になる)

じゃあ、どうしたらいいんでしょう。どう声をかけたら良いのでしょう。先のドラマで言えば「黙って見守る事」が一番、ということになりますが、黙って見ているだけで問題が解決するとは思えません。幼稚園では人と人の関りも重要な学習になります。どうしたら相手を傷つけない言い方になるのか。相手を思いやる気持ちと、相手に対する敬意を学ぶ場所でもあります。そう考えた場合、個人のわがままを許すような解決方法ではなく、自分から問題を解決する行動・言動が取れるような人間を育成していく事も重要ではないか、と考えています。幼稚園では自由な活動を重視していますが、何でも好きにさせる事が自由ではない。自分の責任において活動する事が本当の自由。だからルールの範囲内で活動する。ルールを乱す事はいけない事ですよ、という事を体験するのが幼稚園だと考えます。
幼稚園に隣接する学童クラブでは、男の子が「おい、ままごとやろうぜ!」と声をかけ合い、ままごとに興じているそうです。これも自由を認めあう好例だと思います。

コンプライアンスって相手がどう受け止めるかによって評価(結果)が異なるだけに、非常に難しい問題だな、と再確認しました。私も昭和の人間なので「今はそれはやってはいけない事なんですよ」って言われないように気を付けます。