本日のニュースで「政府は2040年までに大学・短大を250校減らす事にした」という記事を読みました。一応「機械的な判断でなく、分野や地域バランスが重要」と「ただし書き」が入っているものの、「2040年」「250校」という数値目標が掲げられた以上、その方針に従って、大学への補助金、定員を下回っている所には容赦なく減額し、「兵糧攻め」するだろうな、という事は容易に想像できます。250校と言う数値目標が掲げられた以上、日本の優秀な官僚の皆さんは数値目標を達成するために、全力を尽くされると思います。もしかしたら、250校以上になるかも知れません。そっとしておけば、継続できるかも知れない大学までも潰される危険性も出てきました。ちょっと危ない方向に舵を切った感じがします。

 大学と言えば、私ども足利市の周りでも、廃校となった学校が多数あります。國學院大學栃木短期大學、館林市の関東短期大学、足利短期大学、そして大泉保育福祉専門学校も、この4月入学生を最後に、新規募集を停止しました。地方の保育者養成校が相次いで無くなっています。要するに、地域の保育が危うくなっている、という事です。幼稚園と保育園がきっちり分かれていた時代は、それぞれ「住みわけ」する事が可能でしたが、お子さんが小さいうちから職場復帰を希望される保護者の方が増えました。保育所でも乳児枠が足りなくなり、保育を受けられない方が急増しました。ネットで「保育園落ちた、日本死ね」というちょっと過激なタイトルの投稿があり、話題となりました。この投稿をご存知ない方のために、内容をかいつまんでご紹介します。

 保育園に落ちました。働けません。第5希望まで出しても、です。どうやって生活したらいいのですか?国は何を考えているのですか?早く保育園増やして下さい。困ってます。議員の方々も、少しくらい賄賂もらっても目をつぶります。とにかく保育園を増やして下さい。何でもいいから、預け先を作って下さい。これでは日本は死にます。(本当の投稿は、けっこう強い口調で、国の無策さを非難しています。ご興味のある方は検索されると出てくるはずです)

 こう言う内容です。国は幼稚園入園希望者が減って、保育所(特に0歳から2歳までの乳児枠)が満員という事態を重く受け止め、幼稚園と保育所の機能を合体した「認定こども園」という制度を作り、保育需要を受け止められるようにしました。旭幼稚園もこの流れで認定こども園に移行し、現在30名の乳児さん定員を設けました。幼稚園の認定こども園への移行、乳児保育枠の増加によって、乳幼児の待機児童は大幅に減りました。ですが大学が無くなってくると困る事があります。保育者不足です。特に足利の場合、周りの養成校がバタバタとなくなりました。今年はなんとかなっても、いずれ保育者不足になる事は目に見えています。
 ネットニュースのコメント欄には「Fランク大学なんか不要。無駄な税金出すな」という意見を筆頭に、地方の大学そのものの存在を否定するような意見があふれています。私はこの意見には反対です。

 大学に進学したい、という方がいて、学費だけは何とか出せるけれど、下宿代までは厳しい。家から通える範囲に進学して欲しい、という家庭も多いかと思います。そうなると、地方に大学がないと、進学できない事になります。そう言う家庭のために、奨学金を出せばいい、という方もいますが、奨学金とは言え、借金になります。さらに首都圏の大学に進学すれば、2年後・4年後、地元に戻って来られる方は何人いらっしゃるのでしょうか?やはり地元に大学がある、という事は地方の教育を担保する意味もあり、とても重要。憲法に定められた「教育を受ける権利」を実践するためにも、地方の大学は残して欲しいと思います。地域の保育を守り、ひいては保護者の皆さんの就労を支援する意味からも…。