認定こども園で目指す教育内容について、解説させていただきます。今日は「幼児教育において育みたい資質・能力について」です。
先ず最初に「資質・能力」って何?という所からスタートします。小学校以上の教育は「教科を通して学ぶ」という事が基本です。国語・算数・理科・社会…。これらの教科ごとに学習を進めていきます。45分の授業時間で、ひとつづつの単元を学んでいきます。これに対して私たちは全く異なる形で教育を進めています。基本となるものは同じです。資質・能力の「3つの柱」となっているのは
①学びに向かう力、人間性など
②思考力・判断力・表現略等の基礎
③知識及び技能の基礎
この3点です。これが小学校にあがると「学びに向かう力、人間性等」「思考力、判断力、表現力等」「知識及び技能」と目的自体は同じ。違うのは「基礎」という文字が入っているか・いないかの差のみです。つまり、小学校以上は「教科学習」で、幼児期は「あそびを通して、総合的に学ぶ」という所でしょうか。ですが、この違いは非常に大きいのです。
何度もお話してきましたが、幼児期の学習は子ども達が「やってみたいな」と思うような「環境」を整え、各自がわきおこった興味や関心に従い、その環境とかかわる事で、様々な事を実体験として学ぶ。「言われてやらされている活動」でなく、「やってみたいから行う」という形をとっています。だから、楽しいから「あそび」という表現をしていますが、これはれっきとした学習活動です。大人が仕事の合間に楽しむ、気分転換としての「レジャー」の意味の「あそび」とは全く異なるものなのです。この違いが理解していただけないと、幼児期の学習は全て「好きな事をやっているレジャー」ととらえられてしまいます。大人の使う「あそび」と私たちが使う「あそび」という言葉。同じ「あそび」でも全く意味が違うことがおわかりでしょう。
これは幼稚園教育要領では最初に作られた「保育要領」の時から全く変わっていません。基本中の基本です。ですがなぜ、今回改定の柱にとりあげられたか、と言えば小学校以降の教育とのつながりを意識して、幼児教育を整理したから、と言われています。そしてもうひとつ。保育園・幼稚園・認定こども園の全てに共通する幼児教育の水準を明確にするため、と言われています。
私たちは毎日の保育の中で、
①基本的な生活習慣や生活にひつような技能の獲得
②様々な気づき、発見の喜び
③試行錯誤・工夫
④自分なりの表現、表現する喜び
などを会得できるよう考えています。
具体的には「なぜ砂は固まるのか」→「水をかけたら硬くなる」→「だったら、地盤を硬くすれば大きな山が作れる」→「大きな山ができれば、トンネルを作る事もできる」→「砂場全体で大きな町が作れる」→「もう少し頑張って作ろう」という事になります。
この中で、友達同士で相談したり、意見が食い違った場合に話し合い、調整したりする能力、スコップを使えばきれいなトンネルが作れるという発見。言語の発達、協調性、手指動作の発達、忍耐力など、様々な事を学びます。
3つの柱「知識および技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性など」が見事に詰まっている事がおわかりいただけたと思います。
次回は幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿についてお話させていただきます。
先ず最初に「資質・能力」って何?という所からスタートします。小学校以上の教育は「教科を通して学ぶ」という事が基本です。国語・算数・理科・社会…。これらの教科ごとに学習を進めていきます。45分の授業時間で、ひとつづつの単元を学んでいきます。これに対して私たちは全く異なる形で教育を進めています。基本となるものは同じです。資質・能力の「3つの柱」となっているのは
①学びに向かう力、人間性など
②思考力・判断力・表現略等の基礎
③知識及び技能の基礎
この3点です。これが小学校にあがると「学びに向かう力、人間性等」「思考力、判断力、表現力等」「知識及び技能」と目的自体は同じ。違うのは「基礎」という文字が入っているか・いないかの差のみです。つまり、小学校以上は「教科学習」で、幼児期は「あそびを通して、総合的に学ぶ」という所でしょうか。ですが、この違いは非常に大きいのです。
何度もお話してきましたが、幼児期の学習は子ども達が「やってみたいな」と思うような「環境」を整え、各自がわきおこった興味や関心に従い、その環境とかかわる事で、様々な事を実体験として学ぶ。「言われてやらされている活動」でなく、「やってみたいから行う」という形をとっています。だから、楽しいから「あそび」という表現をしていますが、これはれっきとした学習活動です。大人が仕事の合間に楽しむ、気分転換としての「レジャー」の意味の「あそび」とは全く異なるものなのです。この違いが理解していただけないと、幼児期の学習は全て「好きな事をやっているレジャー」ととらえられてしまいます。大人の使う「あそび」と私たちが使う「あそび」という言葉。同じ「あそび」でも全く意味が違うことがおわかりでしょう。
これは幼稚園教育要領では最初に作られた「保育要領」の時から全く変わっていません。基本中の基本です。ですがなぜ、今回改定の柱にとりあげられたか、と言えば小学校以降の教育とのつながりを意識して、幼児教育を整理したから、と言われています。そしてもうひとつ。保育園・幼稚園・認定こども園の全てに共通する幼児教育の水準を明確にするため、と言われています。
私たちは毎日の保育の中で、
①基本的な生活習慣や生活にひつような技能の獲得
②様々な気づき、発見の喜び
③試行錯誤・工夫
④自分なりの表現、表現する喜び
などを会得できるよう考えています。
具体的には「なぜ砂は固まるのか」→「水をかけたら硬くなる」→「だったら、地盤を硬くすれば大きな山が作れる」→「大きな山ができれば、トンネルを作る事もできる」→「砂場全体で大きな町が作れる」→「もう少し頑張って作ろう」という事になります。
この中で、友達同士で相談したり、意見が食い違った場合に話し合い、調整したりする能力、スコップを使えばきれいなトンネルが作れるという発見。言語の発達、協調性、手指動作の発達、忍耐力など、様々な事を学びます。
3つの柱「知識および技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性など」が見事に詰まっている事がおわかりいただけたと思います。
次回は幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿についてお話させていただきます。
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