ブログさぼって申し訳ありません。終業式までに「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」をさらっと解説したいと思っていたのですが、年度末の事務やら報告書やらが重なり、のびのびになっておりました。今日からソッコーで解説していきたいと思います。

  認定こども園教育・保育要領では「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」をあげています。つまり、年長の3学期あたりには、こんな事に気付けるようになっていたらいいな、という「例」です。「ここまで発達(達成)していないといけません」という事ではない。先ずここをしっかり押さえて欲しいのです。そのうえで、今回は「健康な心と体」をとりあげます。

 幼稚園教育要領によれば、生活の中で、充実感をもって自分のやりたい事に向かって心と体を十分に働かせ、見通しをもって行動し、自ら健康で安全な生活をつくり出せるようになる」事を目標としています。ポイントとなるのは「充実感」「自分のやりたい事」「見通しをもった行動」「自ら健康で安全な生活を作り出す」事です。そのためには「活動に没頭できる時間と空間」が必要になります。不安要素がない状態でないと活動に集中できません。だから豊かな活動を保証する意味からも「心も体も健康な状態」でいる事は重要な事なのです。教科学習ですと「健康な心と体」と言えば衛生習慣とか、体を動かす活動とか、そちらを重視します。ですが幼稚園では、その前段階として「活動に没頭できる環境作り」を重視します。
そして次に活動が発展するには、「見通し」が必要だという事です。活動に集中できるよう、「外遊びの前にトイレに行っておこうかな?」と考える事だって重要な「見通し」です。もちろん、いきなりこの状態に行ける訳ではない。遊びに夢中でトイレが間に合わなかった経験だって、重要な「体験」です。この失敗を忘れずに、今、自分がとるべき行動は何か。それを導き出せるだけの経験と考察力を育てていきましょう、という事です。

 0歳児であれば、園は安心して生活できる場である、という認識。これが2歳・3歳では大人の援助を受けながらも、生活習慣を身につける。3歳後半・4歳あたりになると、様々な「遊び」という名の「活動学習」を通じて、一人遊びや集団遊びを通じて、体を使った活動の面白さや体の調整力を整えていきます。人によって段階も内容も違いますが、このような体験・経験を行い、最終的に「見通しをもった活動」が出来る様に、というのがこの項目の趣旨と理解しています。